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アトピー性皮膚炎の治療薬について詳しく解説

アトピー性皮膚炎治療薬について

体内の免疫が過剰に働き、皮膚に対して炎症などの症状を発生させる症状としてアトピー性皮膚炎という症状があります。

アトピー性皮膚炎は非常に辛い痒みや痛みが発生する症状ですが、この症状を改善させるために使用する医薬品としてアトピー性皮膚炎治療薬というものがあります。

アトピー性皮膚炎治療薬を使用した場合、アトピーの患部で発生する炎症を抑制し治療する、もしくはアトピーそのものの発生を抑制することができます。

ここではアトピー性皮膚炎治療薬にどういったものがあるのか、そしてどういった形状の製品があるのか、というのを紹介します。

アトピー性皮膚炎の塗り薬

まず初めに紹介するアトピー性皮膚炎治療薬は、アトピー性皮膚炎の患部に対して直接薬液を塗布する外用薬、一般的に「塗り薬」と呼ばれる製品です。

塗り薬は患部に対して直接薬液を接触させるため、炎症が起こっている部位に対して非常に強い効果があります。

また、それと同時にアトピーの原因である過剰な免疫反応が起こるのを抑制させることも塗り薬では可能となっています。

アトピー性皮膚炎を治療する際に使用する塗り薬には、ステロイド外用薬と免疫抑制外用薬という2種類の医薬品があります。

これら2つの医薬品の特徴や作用について、まずは解説をしていきます。

ステロイド外用薬

初めに紹介するのはステロイド外用薬です。ステロイド外用薬は有効成分として「合成副腎皮質ホルモン」というものを使用した医薬品です。この成分は炎症を起こしている患部に対して接触すると、患部で発生している炎症の作用を抑制しつつ、過剰に働いている免疫反応を抑制し、アレルゲンと肌が接触してもアトピーの症状が現れないようになります。

ステロイド外用薬には使用されているステロイドの強さによって5つのランクが設けられています。

最も弱いものから順に「ウィーク」「ミディアム(もしくはマイルド)」「ストロング」「ベリーストロング」「ストロンゲスト」と呼ばれており、症状の度合いや塗布する部位によって、使用するステロイド外用薬が異なります。

また、小児のアトピーを治療する際にステロイド外用薬を使用する場合、本来使用する度合いのものよりも1ランク下のステロイド外用薬を使用します。

ステロイドは非常に危険な医薬品であるという認識が広まっていることから、ステロイド外用薬の使用をためらう、もしくは自己判断で使用量の増減を行うという人も多く居ます。

しかしステロイドというのは規定量を決まった期間使用する、一般的に抗生物質や抗ウイルス薬と呼ばれる医薬品と同じような使い方をする事によって、正常な効果を発揮し、症状の治療ができます。

そしてステロイドというのは正しい方法で使用すれば、副作用や身体への悪影響が殆ど発生することがありません。

したがって、ステロイド外用薬を使用する際には用法用量を守り、決められた分のステロイドをしっかりと使用し切るというのが重要となります。

免疫抑制外用薬

次に紹介するのは免疫抑制外用薬です。免疫抑制外用薬は名称の通り、免疫反応を抑制する働きがある外用薬です。

免疫抑制効果はステロイド外用薬にもある働きですが、ステロイドを長期間使用し続けることにより起こる副作用に対して不安がある、もしくはステロイド外用薬では効果が十分に現れない際に使用されます。

またステロイド外用薬を使用するほど症状が酷くないアトピー性皮膚炎を治療する際にも免疫抑制外用薬は使用されます。

免疫抑制外用薬は抗炎症作用も持ちあわせており、使用効果はミディアム(マイルド)とストロングと同等、もしくはその中間ほどの効果と言われています。

免疫抑制外用薬の特徴として、ステロイド外用薬の副作用にある皮膚の萎縮や毛細血管の拡張作用といった副作用が存在していないといった特徴があります。

また、免疫抑制外用薬はステロイドと比べて成分の粒子が大きく、炎症によってバリア機能が低下した部位には効果が現れますが、バリア機能が正常に働く健康な肌には効果が現れにくくなっています。

そして皮膚の薄い部位にアトピー性皮膚炎の症状が現れた際にも使用できる、炎症によって色素沈着が発生しているといった人にも免疫抑制外用薬は有効です。

アトピー性皮膚炎の飲み薬

次に紹介するのはアトピー性皮膚炎の治療に用いる内服薬、いわゆる「飲み薬」です。

内服薬として使用される医薬品には3つのものがあります。

まず1つ目はステロイドの内服薬、2つ目は免疫抑制薬の内服薬、そして3つ目は抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬です。

内服薬は全身に症状が現れた際や、重度のアトピー性皮膚炎に対して非常に高い効果がありますが、その反面副作用が強く現れる恐れがあるため、使用の際には注意が必要となっています。

ステロイドの内服薬

初めに紹介するのはステロイドの飲み薬です。ステロイドを飲み薬は外用薬では症状の抑制や治療ができない、もしくは難しい程に重症化したアトピー性皮膚炎に対して使用されます。

ステロイドの飲み薬は免疫反応を強力に抑制するため、重度の症状に対しても非常に優れた効果を発揮します。

注意点として、医師の指示の下用法用量、服用期間を守って服用しなければ、症状の重症化や強い副作用を引き起こす恐れがあるため、取り扱いに非常に強い注意を払う必要があります。

ステロイドの飲み薬は外用薬とは違い、服用量に依存する形で効果の増減が発生するため、ランクという概念が存在していません。そのため、多く服用してしまった場合や飲み忘れによって2回分をまとめて服用するといった誤った服用を行った場合、効果が一気に強まってしまう、もしくは副作用が増強される可能性があります。

免疫抑制薬の内服薬

次に紹介するのは免疫抑制薬の内服薬です。免疫抑制薬の内服薬は使用できる条件が非常に限定的になっています。免疫抑制薬の内服薬はステロイドの外用薬や内服薬を使用したアトピー性皮膚炎の治療などを行っても十分な効果が発生せず、非常に強い炎症を伴う湿疹が広範囲に発生する16歳以上の人のみ使用可能となります。

免疫抑制剤は3ヶ月間の継続服用が可能となっていますが、3ヶ月を超えた継続した服用を行ってしまうと、身体に悪影響を及ぼす恐れがあるため、休薬期間を設ける必要があります。

そして免疫抑制薬を服用している期間中は身体の免疫力が低下するため、血圧の上昇や腎機能の低下を初め、多くの症状が現れる恐れがあります。

したがって、免疫抑制薬の内服薬は取り扱いが非常に難しく、使用の際には細心の注意を払う必要があります。

抗ヒスタミン薬・抗アレルギー薬

内服薬として使用される医薬品、最後に紹介するのは抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬です。抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬は身体に発生するアレルギー反応を抑制する効果がある医薬品で、本来はアレルギー性の皮膚炎や鼻炎、蕁麻疹といった症状の治療や改善、抑制に用いられます。

アトピー性皮膚炎も症状が現れる仕組み自体はアレルギーの症状と同じもののため、アトピー性皮膚炎に対しても一定の効果があります。

主な使用目的はアトピーによって発生する強いかゆみの抑制、そして症状が悪化してしまうのを抑制する予防目的として使用されます。

したがって、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬はアトピー性皮膚炎を完全に治療する事ができるステロイド製剤や免疫抑制剤とは違った目的で使用されるのが一般的です。

アトピー性皮膚炎に効く保湿剤

アトピー性皮膚炎の治療を行う上で重要となるのは肌の保湿です。アトピーの患部というのは非常に乾燥した状態となりますが、そのままの状態で放置していると症状の悪化や治療に必要な期間の延長を招きます。

皮膚炎の症状が発生している部位に対して保湿剤を使用し乾燥から肌を守るのが非常に重要となります。乾燥の抑制に使用する保湿剤には水分やセラミドといった保湿に必要な物を補填する物や、油分で皮膚をまとい水分の蒸発を防ぐものなどがあります。

また、保湿剤には軟膏状の物やクリーム状、ローション状のものなどがあります。

保湿剤の形状によって保湿効果の強さや使用できる部位、患部に塗布する際に伸びやすいかそれとも伸びにくいかといった使用しやすさなどが変化します。

保湿剤を選ぶ際には使用する部位や症状の酷さなどに合わせて、形状を選ぶのも重要となります。

まとめ

アトピー性皮膚炎の症状を治療する際には、患部に対して直接塗布し肌から成分を吸収させる外用薬、もしくは体内から成分を行き渡らせる内服薬を使用します。

外用薬と内服薬で共通し使用される医薬品として、合成副腎皮質ホルモンを有効成分として配合したステロイド製剤、そして免疫機能を抑制する作用がある免疫抑制剤があります。

どちらの医薬品も用法用量を守った上で使用することにより、優れたアトピー改善効果を発揮しますが、誤った方法で使用してしまうと副作用の増強などを招く恐れがあるため、注意が必要です。

また、症状の緩和や予防を行う際には内服薬として抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬、外用薬として保湿剤が使用されることもあります。